「プリューゲル・アルントシュルツの法則」と施術における刺激量

今回は**「プリューゲル・アルント・シュルツの法則(またはアルント・シュルツの法則)」についてご説明します。

神経や筋などに対する刺激の強さと、それに伴う生体反応(興奮性)の関係を示した生理学的な法則です。
この法則は、刺激の強度によって段階的な反応が生じるといわれています。

  • 弱い刺激(微弱刺激): 神経機能の活性化や生理的反応の促進。
  • 中程度の刺激(最適刺激): 生理的反応の最大促進(興奮)。
  • 強い刺激(過剰刺激): 生理的反応の鎮静または抑制。
  • 非常に強い刺激(抑制刺激): 生理的機能の完全な静止または停止。
    この法則をマッサージやストレッチといった施術に置き換えると、強い刺激が効いていると感じやすい一方で、最も効果的な刺激量は「中程度」、つまり「少し物足りない」と感じる程度が適切であると考えられます。これは、生理的な促進効果が最も得られる範囲が「中程度の刺激」だからです。

    この刺激と反応の関係は、味覚、嗅覚、聴覚、視覚といった感覚器にも共通して見られると思います。
    例えば、味の濃いもの、香りの強いもの、大きな音、強い光といった過度な刺激は、一時的に感覚を麻痺させたり、感覚を鈍らせてしまうことがあります。

    このように置き換えて考えると、生体反応における刺激の強さの重要性がより理解しやすいと思います。
    ただ、個人の感覚はバラバラですよね。

    マッサージに例えると、「強揉み」を好む方もいれば、強さに敏感な方もいらっしゃいます。

    ここで重要になるのが「ドーゼオーバー(dose over)」**という概念です。これは、生体に与える刺激量が上限を超えた状態を指します。強いマッサージによって「揉み返し」が生じることがありますが、これは筋膜や筋線維の微細な損傷や炎症によるもので、ひどい場合には内出血を伴うこともあります。結果として、施術前よりも痛みが強くなる場合も報告されています。

    ストレッチにおいても同様で、痛みを伴うような過度に強い伸張は、筋肉の防御反応としての強い収縮(伸張反射)を引き起こし、かえって筋肉が硬くなる可能性があります。運動前や就寝前のストレッチにおいては、このような強い刺激が適切であるとは思えません。

    「施術」と一口に言っても、その目的(損傷部位や症状)によって最適なアプローチは異なります。特に痛みを伴う患部に対しては、より慎重な対応が必要になります。

    全ての患者さんにこの法則が適用されるわけではありませ
    んが、施術における刺激量の「正解」は、施術者が判断すべきでしょうか、それとも患者さんが決めるべきでしょうか?
    私自身は以前よりブログに記している通り、「小さい(軽い)力で大きな効果を出す」ことを理想とし、それを心掛けています。

    実際、痛みが強い患者さんほど心身ともに緊張が高まっており、患者さん自身も頭では理解していても、患部へのアプローチの際に力が抜けない、あるいは力が入っていることに気づいていないケースも少なくありません。このような状況において、患部への負担を最小限に抑えることが最優先であると考えています。

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    施術か所一般高校生中学生小学生以下
    1カ所5,000円4,000円3,500円3,000円
    2カ所7,000円6,000円5,000円4,000円
    整顔4,500円(首から肩にかけての調整を含む)
    その他6,000円(体がだるい、重いなどの症状・姿勢改善・その他 )

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